一つのモニタに複数の機器を繋ぎ、わざわざ接続を変えなくてもリモコン1つで切り替えできる便利な HDMI セレクタ。どのメーカーの HDMI セレクタも、「接続機器の電源が入ると自動でその接続ポートに切り替わる」という機能が標準で搭載されていますが、筆者はこの機能が非常に邪魔だと感じます。
ゲームを起動させて操作可能になるまで PC で TV を見ていたいとかいう時は、すぐに切り替わってしまう自動切り替え機能は厄介です。色々な通販サイトのレビューでは、「自動で切り替わるので便利!」という意見を多く目にしますが私が異端なのでしょうか。
さておき、このムカつく機能を変更できない機器に対して、ハードウェア的に無効にしてしまおうというのが今回の作戦です。用意するのはハンダと半田ごて、それと自動切り替え機能に対する憎しみです。
今回改造するのはこの HDMI セレクタ。5ポート入力・1ポート出力。新品で500円でした。もちろん自動切り替え機能付き。クソが。
特にネジやツメなんか無く、上下のケースを引っ張るとパカっと割れました。
赤い丸で囲まれた部品が、「各ポートに接続された HDMI の 5V電流 を一方向に流すダイオード」です。黄色は出力ポートですので今回は無視します。
自動切り替えの機構は、各ポートに HDMI 5V電流が流れたらそのポートをアクティブにする、という動作をマイコンで制御しています。ですので常に全てのポートに電流を流した状態を維持すれば、自動切り替え機能は一切働きません。
このダイオードのアノード(印がない方)全てをショートさせて、マイコンに「全てのポートに HDMI 機器が繋がってますぜ」と勘違いさせてやります。
こんな感じ。ケースを閉めてテストしてみると、問題なく映像が映りますが、一切の自動切り替えが動作しなくなりました。ヤッホォォォー!ざまーみろクソッタレ。
ハンダゴテを器用に使いこなす技術が必要ですが、案外簡単です。接続線は電気を流せればなんでもいいと思います。筆者は外径0.56mmの極細単線を使用しました。
コメント
大変参考になりました。どうもありがとうございました。
素晴らしい記事ですね。自分も参考にトライしてみましたが1か所目の半田ができず断念しました。回路が細かすぎる!
実際のところ、勝手に切り替わるのはウザいけどそれほど気にしてないのですが、おそらく自動切換え機能のせいだと思うのですがPC2台つないでいる状態で、自動切り替え機能や切り替えボタン、リモコンなどで切り替えても、一瞬で若い番号側に表示が戻ってきてしまう現象が頻繁に発生するんですよね。根拠ないですが、ポートごとの電位差を疑って同様に改善できるかもって思ったんですが・・・
アホな切り替え機能なんてホントいらんわ。