この間あるTV番組でタクシー会社が新卒社会人を獲得するために奮闘、努力している密着ドキュメントをやっていた。何人か新卒大学生を雇用し、タクシー運転手に必要なニ種免許を会社経費で取得させていたが、筆者は不思議でしょうがなかった。大学というのは、タクシー運転手にならないでいいように勉強しに行く所ではないか?と。
現在の大学は、一流以外は就職予備校
別にタクシー運転手を馬鹿にしているわけではないが、大学生が新卒で就職するような分野ではないと思う。タクシー運転手になりたいのであれば高卒でなればいいし、大学に行く必要はない。
彼らは何を思い、何を目指して大学へ行ったのだろうか。
大学では教えてくれない「なぜ大学に行くか」
番組でタクシードライバーになった新卒学生が望んでその分野に進んだ理由は明かされなかったのでNNTからの焦りによる選択だろう。高い学費で大学を最低四年通わせて決まった職業がこれでは投資としては赤字ではないだろうか。学校側も就職率を上げる必要があるので「大学卒業してその仕事するのはいかがなものか」とモノ申すこともない。大学ではそれを教えてくれないのだ。
庶民がこぞって大学に行くせいで価値は暴落
資格、学歴とは人が持っていないからこそ武器になるのに、みんながこぞって大卒になったらその価値は暴落する。株と一緒である。弁護士でさえ数が増えすぎると食っていけないのだ。
団塊ジュニア世代が少子化と生活水準の向上で、子供をこぞって大学へ行かせた結果、「大学に行くのが当たり前」になった瞬間、大卒である優位性は消滅する。
そこで生まれた「学歴搾取ビジネス」
若者の数は減っているのに大学数は激増、国からの補助金もあり、「リスクの低い搾取ビジネス」として賑わっている。
両親の経済状況から、大学に通うお金がない人は「奨学金」とよばれる貸付金に手を出す。名前は立派だが、ようは借金である。
金を借りて学歴を得た学生は、借金を抱えて経済状況マイナスからスタート。借金してでも大学出ていて良かったと後から精神的にも収入的にも納得できる人はいいが、タクシー運転手になるならそもそも借金してまで大学に行く必要はない。
これを搾取と言わずになんというのか。学費が払えない貧乏人はそもそも大学なんて行かずに働くのが常識である。彼らも可哀想な搾取ビジネスの犠牲者か。
大学いってもアホはアホ
目標もなく考えることを忘れ、周りに流されてフラフラしているヤツは結局搾取される側から這い上がれない。
土建業界の人手が不足しているらしいので、大学で過ごす無駄な時間があるなら、高卒就職することでよっぽど社会貢献できる。
移民や海外の低賃金労働者以上の付加価値を社会に提供できない人材はこれから先、日本経済ですら生きていくのは難しくなっていくだろう。
永久にバブルが続くと勘違いしていた当時の働き盛り世代は、リストラ、不況、老後の心配と哀れなものだ。今の若者達にはそうなってほしくないものである。